令和7年一般会計・特別会計決算特別委員会 本文 2025-10-24
【小木曽史人委員】
令和6年度決算に関する報告書100ページの子育て支援事業費、11の子育て応援給付金支給費について伺う。
子育て応援給付金支給費は、子育てに係る経済的負担の軽減を目的に、本県の少子化対策パッケージの目玉の一つとして開始された事業である。国の出産・子育て応援交付金の給付事業、国の想定としては妊娠時に5万円、出産時に5万円を、県独自に低所得世帯を対象として拡充する形で、令和5年6月補正予算からスタートしたと承知している。拡充内容は、対象者は児童扶養手当を受給している、いわゆる独り親家庭、もしくは住民税非課税世帯で、1歳6か月児健診または3歳児健診時に申請してもらい、5万円を支給するものと理解している。県独自の制度であることから直接県への申請が必要であり、市町村を介さない分、その事業内容や対象者、申請方法について最大限対象者を取りこぼさないよう、幅広く分かりやすく周知して申請に結びつけることが肝要だと、制度開始時から指摘されている。
令和6年度当初予算では、本事業に6億1,692万1,000円を計上しているが、決算額は約1億4,057万円、実際の支給結果としては対象者が2,186人、総額が1億930万円で、当初見込みの約23パーセントしか執行されていない。
そこで、まずは令和6年度当初予算を立てるに当たり、対象者をどう算出して事業費を計上したのか、積算根拠について具体的な数字も示してほしい。
【子育て支援課担当課長(子ども政策)】
対象児童の数を求めるため、児童扶養手当の対象児童と市町村民税均等割非課税世帯の対象児童をそれぞれ推計し、合計している。
具体的には、まず2024年度中に1歳6か月及び3歳に達する県内の児童の数10万4,629人に、児童扶養手当受給者の割合5.282パーセントを掛け、児童扶養手当の対象児童を5,527人とする。次に、同じ10万4,629人に市町村民税均等割非課税世帯の児童の割合5.713パーセントを掛け、市町村民税均等割非課税世帯の対象児童を5,978人とする。こうして推計した児童扶養手当の5,527人と市町村民税均等割非課税世帯の5,978人を合計し、1万1,505人を対象児童数とした。
最後に、この対象児童数1万1,505人に児童1人当たりの支給額5万円を掛け、給付金の予算を5億7,525万円としている。
なお、このほかに事務費として委託料など4,167万1,000円を計上している。
【小木曽史人委員】
1万1,505人という推計だと分かった。
そこで、審査意見書の56ページには対象者が見込みより少なかったため、23パーセントしか執行されなかったと記載があるが、その理由についてはどのように分析評価しているのか伺う。
【子育て支援課担当課長(子ども政策)】
実績が見込みを下回った理由として、二点可能性がある。
一点目は、積算方法に課題がある可能性である。特に児童扶養手当に関して、18歳までの児童総数に占める児童扶養手当受給者全体の割合を使用して積算している。しかしながら、一般的に子供の年齢が低い家庭よりも年齢が高い家庭のほうが独り親の割合が高い可能性があることから、そうした子供の年齢により手当の受給率に偏りがあるという実態が反映されておらず、実際の受給対象者より多く積算されている可能性がある。
二点目は、受給対象者に周知が行き届いていない可能性である。対象者一人一人に情報を届けるため、主な周知方法として案内チラシの配布を行っている。具体的には、市町村に対し、支給要件となっている1歳6か月児健診、または3歳児健診を受ける保護者等にチラシの配布を依頼しているところだが、配られたチラシを見ていない、または見ていても申請に至っていないことが考えられる。
【小木曽史人委員】
積算方法への課題と、周知が不足していたのではないかだが、その周知の部分で、対象者を事前に把握することがなかなか難しい、申請主義という立てつけ上、取りこぼしを防ぐには広報、周知を徹底するしかないとのことである。市町村を通じてチラシの配布等も行ったとのことであるが、県が主体的に行った周知の方法はまだほかにも幾つかあると思う。その辺りについて聞かせてほしい。
【子育て支援課担当課長(子ども政策)】
令和6年度には市町村へのチラシ配布のほかにも、広報あいちへの掲載、県政を紹介するラジオ番組での案内、また、県のウェブページや本県の子育てポータルサイトであるあいちはぐみんネット、子育て支援課の公式エックスなどの電子媒体において広く周知を行った。
なお、今年度はより多くの人に情報が届くよう、これらの方法に加えて、県民事務所の広報コーナーや県の福祉相談センターにもチラシを配布したほか、市町村に電子媒体で周知するためのシンプルで分かりやすい画像と短い案内文を送付して、各市町村におけるSNS等を活用した周知に協力を依頼している。
【小木曽史人委員】
今年度もしっかりと周知していくとのことだと思う。
また、先ほどの積算方法に課題があるとのことであった。繰り返しだが、県が行っている事業のため市町村に任せることはなかなか難しい中、先ほどチラシをまいてもらうなど、市町村に協力してやってもらうことが、この制度は不可欠だとも思う。
そこで、積算方法への課題という意味で、市町村と協力して対象者を調査していくなど、どのように考えていくのか伺う。
【子育て支援課担当課長(子ども政策)】
この給付金は本県独自の制度であり、法令の根拠がないこと、また、住民税や児童扶養手当といった関係事務システムの仕様も市町村によって様々であることから、市町村に対して一律に対象者の調査を依頼することは難しいと考えており、まずは県で入手可能なデータに基づき、年齢による偏りなどの課題を踏まえた上で、より正確に見込めるよう積算方法を再度精査していく。
また、対象となる人に情報がしっかり届くよう周知広報のさらなる充実なども検討し、市町村の協力を得ながら進めていきたい。
