令和7年一般会計・特別会計決算特別委員会 本文 2025-11-04
【小木曽史人委員】
私からは大きく三つ聞きたいと思う。
一つ目は決算に関する報告書56ページ、環境対策費、環境活動推進事業費の9、あいちエコアクション・ポイント事業費について伺う。
本事業は令和5年2月から事業がスタートして2年半が経過しているということで、脱炭素・循環型ライフスタイルへの身近な行動変容を促す取組であると理解している。
少し説明するが、この事業は五つの環境配慮行動、いわゆるグリーン購入、再生素材や詰替え対応、地産食品など環境に配慮した商品の購入、それからプラスチック製カトラリー類の辞退、飲食店での食べ残しゼロ、使用済みクリーニングハンガーの返却、フードバンク等への寄附をエコアクションとしてポイント化するものである。
参加するためには、県が立ち上げた専用サイトで自分のアカウントを登録して、この事業に参加している店舗でエコアクションをすれば、店舗にある二次元コードにスマートフォンをかざして、ポイントがたまり、抽せんで豪華景品がもらえるものだと理解をしている。私もこの事業開始当初、県民環境委員会で、いわゆるポイ活とかゲーム感覚で県民が身近で気軽に参加できる面白い取組であると期待を込めて質問した。
令和6年度は事業開始2年目に当たる。まずは1年目の課題を踏まえた事業内容と成果、その分析評価について伺う。
【環境活動推進課担当課長(環境活動)】
本事業は令和5年2月15日に事業をスタートしたもので、令和5年度末の実績としては、アカウント登録者8,642人、参加店舗4,693店、年度中の抽せんの参加は8,231件となっている。1年目の課題としては、アカウント登録者が少ないことと認識している。
そこで、令和6年度は、まずは事業を知ってもらうために、新たにウェブ広告や県公式LINEでの情報発信を始めた。さらに、事業を知った人が参加しやすくなるように、事業者に協力を要請した。その結果、令和6年度は新たにトヨタ自動車株式会社の社員食堂、豊川信用金庫、こちらはフードバンクであり、そのほか個人経営の電器店、飲食店、クリーニング店などに参加登録してもらった。
令和6年度末の実績としては、アカウント登録者が1万746人、参加店舗数が4,696店、年度中の抽せん参加が9,613件となっている。また、令和7年9月末現在では、アカウント登録者は1万1,639人、参加店舗数は4,733店、年度中の抽せん参加は4,351件となっている。
このように、アカウント登録者数も参加店舗数も、そしてやってもらったエコアクションの数も着実に増加している。エコアクションの数が増えれば増えるほどCO2排出量の削減、廃棄物量の削減などにつながることから、本事業は脱炭素、循環型社会づくりに役立っていると考えている。
【小木曽史人委員】
経年変化を見ていくと徐々に県民のアカウント登録者数も増えて、店舗の数も増加していて、抽せんに参加している件数も増えている。昨年から今年にかけては微増だが、まだ年度が途中だからかと思うが、この事業の事業評価として、どのような目標設定をしているのか。評価指標と目標達成に向けて、現時点での事業評価と分析について伺う。
【環境活動推進課担当課長(環境活動)】
令和6年度末のアカウント登録者数の目標としては10万人としている。これに対して実績は1万746人である。同様に、参加店舗数の目標は1万店としており、実績は4,696店舗である。先ほど答えたように、アカウント登録者数、参加店舗数はともに着実に増加はしているものの目標には達していない。この状況を分析したところ、アカウント登録者は比較的主婦層が多く、若い世代が少ないことが分かった。また、参加店舗数はグリーン購入、飲食店での食べ残しゼロをやっている店舗について、目標に比べて少なくなっている。今後様々な世代の人が利用するような店舗の新規参加を促進し、アカウント登録者、特に若い世代のアカウント登録を増やすことが必要である。
【小木曽史人委員】
目標に対して徐々には増えているものの、そこには達していない状況だと思う。より多くの県民と店舗の参加が求められると同時に、この事業によって大事なのは、実際に県民の行動変容がしっかり惹起されているのかだと思う。つまり、数値上のアカウント登録者が継続してこの事業に参加しているのか。もちろんパイを増やすのも重要だが、その人が継続的に事業に参加しているのかも重要だと思う。当初は面白い取組だなと思ってアカウント登録はしたが、実際には参加していない、参加したが継続はしていない、先ほど抽せんの数値が出たが、一部のコアな参加者だけが継続している可能性もあると思う。その辺りについての分析や課題についてはどう考えているのか、課題に対する今後の取組も併せて伺う。
【環境活動推進課担当課長(環境活動)】
過去にアカウントを作成した後にエコアクションを1年以上一度も実施していないアカウント数は、令和6年度末時点で、アカウント全体の約18パーセントに当たる約2,000件であった。こうした人々が継続していない理由としては、近くに参加店舗が少ない、抽せんで当たる商品に魅力を感じないことなどが考えられる。
そこで県として、参加店舗数の拡大に向けた取組を進めている。例えば、現在グリーン購入の中でも店舗数が少ない中古衣類を販売する店舗数を増やすため、大手の総合リユースショップと新規参加の交渉をしている。また、食べ残しゼロでは、まずは足元からということで、県庁舎の食堂に新たに8月から参加してもらった。そのほか、家族向けに需要があるフードコートや、今年度新たに開業したIGアリーナ内の飲食店舗などに新規参加の働きかけを行っている。さらに、来月12月16日からの取組強化キャンペーンでは新たに名古屋ダイヤモンドドルフィンズの協力を得て、IGアリーナでの観戦チケットを賞品に追加する。
このように参加店舗の拡大や夏・冬の取組強化キャンペーンにより魅力的な賞品をラインナップできるよう努め、アカウント登録者が参加しやすい、参加したいと思える事業としていきたい。
【小木曽史人委員】
非常に重要な事業だと思うので、鋭意取り組んでもらいたい。
続いて二つ目である。
決算に関する報告書73ページの資源循環推進事業費の廃棄物処理計画推進費のうちの食品ロス削減の取組について伺う。
本県は、2026年度までの5年間の計画である愛知県食品ロス削減推進計画を策定しており、これに基づいて、県民、事業者、市町村等多様な主体が連携をして、食品ロスの発生を抑制するための事業を展開していると承知している。計画目標値も設定しており、1人1日当たりの家庭系ごみの排出量を、2019年度で520グラム、2026年度には480グラム、2019年度比8パーセント減らすことになっている。家庭系食品ロスの削減目標値、食品ロスの発生量としては、2019年度は21万5,000トン、2026年度には18万9,000トン、2019年度比12パーセントを減らすことになっている。
令和6年度予算では一般家庭から発生する食品ロス量の調査・推計、各種イベントの開催のほか、各家庭での食品ロス量を把握して減量にチャレンジする県民参加型の事業の実施を掲げていたと承知している。
そこで、一般家庭から発生する食品ロス量の調査・推計の内容と結果、分析と評価について伺う。
【資源循環推進課担当課長(循環・一般廃棄物)】
県内の一般家庭から排出される食品ロス量を推計するため、実際にごみステーションに出された可燃ごみの袋を開けて中身を調べ、その中の食品ロス、賞味期限切れ、食べ残しなど食べられるがごみになったもの、その食品ロスの割合と、それ以外の野菜の芯や卵の殻などのもともと食べられないものなど、その割合を把握する調査を行った。前回は2019年度に実施している。この調査は、県内の6市の各4地区、新興住宅地、既存市街地、集合住宅、農家地区において、夏、冬の2回にわたって実施した。
その調査の結果から、2024年度の家庭系食品ロス量は約16万5,000トンと推計されて、2019年度調査よりも約23パーセント減少し、大きな改善が見られた。
現在も、住宅地よりも農家地区のほうが食品ロスの割合が多いといったような分析、評価は実施している。各家庭での食品ロス削減の工夫、食品製造事業者の賞味期限の延長、1人用商品の販売など、県民、事業者、行政のこれまでの取組の積み重ねにより改善したと考えられる。
【小木曽史人委員】
2026年度の目標を上回るほどの成果が出ているが、様々な主体の努力の結果だと思っている。
次に、各家庭での食品ロス量を把握して減量にチャレンジするという住民参加型の事業、この内容及び成果、分析と評価について伺う。
【資源循環推進課担当課長(循環・一般廃棄物)】
消費者庁によると、家庭において食品ロス量を毎日計量するだけで、食品ロスを約2割減らすことができ、さらに食品ロス削減に取り組むと食品ロス量を約4割減らすことができるとされている。
こうしたことから、食品ロスについて学べる漫画形式の冊子を県が作成して、小学生などが家庭で食品ロスの発生量を1週間チェックして、食品ロスの削減にチャレンジするという授業を実施した。県内の小学校や環境学習施設等に約5,000冊の冊子を配布したところ、学校の先生などから授業や行事などで使用するための追加要望があり、小中学校などに約3,500冊を追加で配布した。
チャレンジ実施後のアンケート結果では、食品ロス量が徐々に減っていってうれしかった、家族で楽しみながら取り組めたなどの声があった。また、今後も食品ロスを減らしていくことについて、とても思ったが87パーセント、少し思ったが11パーセント、合わせて98パーセントに意識の変化があったと回答があった。
家庭で食品ロス削減に取り組むきっかけをつくったこと、そして、引き続き取り組むという意識変化があったことなど、本事業は効果的であった。
【小木曽史人委員】
小学生向け、子供向けに作った冊子を私も見たが、非常に分かりやすくて面白いと思った。ただ、約1万部を配布し、チャレンジした結果を応募することができるが、応募は150件ぐらいしかなかったと聞いている。景品が当たるのに少し寂しいなという気もしたが、多様な主体という意味では小学生もそうであるが、様々なところに今後も啓発してもらいたい。今後の取組についてはどう考えているのか。
【資源循環推進課担当課長(循環・一般廃棄物)】
小木曽史人委員からあったように、家庭での食品ロス削減には、県民に対して継続的に啓発を行っていくことが重要だと考えている。今回のチャレンジ事業では小学生を主な対象にして、家族で食品ロスに取り組むような事業を実施したが、今後は啓発のターゲットや切り口を変えながら、引き続き啓発に取り組んでいく。
また、家庭系食品ロス量の結果については、今年度実施している事業系の食品ロス量の調査結果なども踏まえて、次年度に愛知県食品ロス削減推進計画を改定する予定である。
【小木曽史人委員】
続いて、決算に関する報告書70ページの環境対策費、地球温暖化対策事業費のあいち自動車ゼロエミッション化加速プラン推進費のうち、充電インフラ整備促進費補助金について伺う。
この事業は電気自動車の普及を図るために、集合住宅や工場、事務所、商業施設、宿泊施設、自治会集会所などにEVやPHVの充電設備を設置する事業者等に対し、その経費の一部を補助する事業であり、令和6年度に新規に計上されていると承知している。
対象設備としては、急速充電器、それから普通充電器、充電用コンセント、充電用コンセントスタンド、補助率は4分の1で、補助上限は急速充電で125万円、普通充電で17.5万円ということになっている。令和6年度当初予算では5,000万円が計上されているが、決算額は2,398万4,000円となっており、当初見込みの48パーセントしか執行されていない。
そこで、まずは令和6年度当初予算5,000万円の積算根拠と補助実績、決算額との乖離についての分析と評価について伺う。併せて、整備目標の設定があるかも伺う。
【地球温暖化対策課担当課長(企画・自動車環境)】
令和6年度当初予算要求の積算に当たっては、先行して充電インフラに対する補助を実施している東京都の補助基数及び国の補助単価を参考とした。
具体的な積算方法について、補助見込み基数の積算は、東京都の充電インフラ補助金における集合住宅と事務所のそれぞれの補助基数を東京都と愛知県の集合住宅の数、または事務所の数の割合で案分して、本県の補助見込み基数を算出した。その結果、普通充電設備は200基、急速充電設備が24基となっている。
次に、補助単価の積算については、国の単価を参考として、普通充電設備を10万円、急速充電設備を125万円として、積算した補助見込み基数と掛け合わせ、予算額を普通充電設備が2,000万円、急速充電設備を3,000万円の合計5,000万円とした。
補助実績については、普通充電設備は52基で318万円、急速充電設備は37基で2,080万円の合計2,398万円となっている。執行率が5割を下回った主な原因であるが、集合住宅の実績が2基と見込みより少なかったこと、この補助が初年度だったこともあり、県民や事業者に十分浸透していなかったことが考えられる。
続いて、目標については、充電設備の整備目標は設定していない。その主な理由であるが、県が2021年3月に2030年度を目標として電気自動車、プラグインハイブリッド自動車、燃料電池自動車の普及に向けた取組方針を示したあいち自動車ゼロエミッション化加速プランを策定しており、その策定時において、充電インフラの整備目標を設定するかどうかについて検討した。しかし、プラン策定当時、国において2030年度における充電インフラの整備目標が示されていなかったこと、県としては、まず普及の進んでいなかった電気自動車などの保有台数を増加させることを一番の目標としたことなどから、充電設備については目標を設定しなかった。
【小木曽史人委員】
目標設定はないものの、まずは保有台数を増加させようとしたとのことであるが、新規事業であり、広報、周知が不足していた、普通充電は予算で200基、実績で52基、急速充電と普通充電のニーズの把握に、少しずれが生じたと思っている。
そこを踏まえて、今後の取組はどのように考えているのか。
【地球温暖化対策課担当課長(企画・自動車環境)】
昨年度、補助制度に関するチラシやウェブページにより周知を図るとともに、電気自動車等の導入メリットや充電インフラの整備事例を紹介したガイドブックを作成した。今年度は昨年度作成したチラシやガイドブックを活用して、市町村が主催するイベント等において、充電インフラの普及を図っている。
補助実績が少なかった集合住宅への対応としては、県の建築局が事務局を務めており、不動産やマンション管理等の団体からなるマンション管理推進協議会において、充電インフラの普及に向け、補助制度の説明を行うとともに、チラシやガイドブックを配布し、補助制度の活用について依頼した。そのほかの集合住宅関連の業界団体をはじめ、観光関連の業界団体や商工会議所に対しても補助制度の周知を行うとともに、充電インフラ整備に関する現状や課題、ニーズを把握するためにヒアリングを実施した。
今後は引き続き様々な機会を捉え、補助制度の周知を図るとともに、業界団体へのヒアリングの結果を踏まえて、充電インフラの普及に向け、さらなる取組を進めていきたい。
